見えない子供の貧困 負の連鎖を食い止めろ! 後編

前の記事でNHKの特集番組を元に「見えない子供の貧困」について書きました。簡単にまとめると…

・相対的貧困家庭(月収20万円以下)の子供たちはスマホやゲームの所有率が高いため、貧困が外から見えにくいが、新しい服が買えない、塾や習い事に通えないなどの面でハンデを抱えている
・相対的貧困の子供は、「物の貧困」だけでなく、「人との繋がりの貧困」、「教育・経験機会の貧困」にも陥りやすい
・相対的貧困の子供が大学進学を希望しても、金銭的理由によって断念するか、多額の奨学金という借金を背負って社会に出ることになる
→貧困の再生産が起こる

ここからは、じゃあどうしたら相対的貧困の子供たちが将来家庭を持った時、再び貧困に陥らないようにするか。
すなわち負の連鎖を食い止める方法を考えていきます。

相対的貧困の原因は、当然子供たち本人ではなく、彼らを取り巻く環境の中にあります。
子供たちは両親、親族、教師、学校、支援団体、地域、国といった、ミクロからマクロへいたる様々な環境の影響を受けています。
そのため、子供の貧困を防ぐには、それぞれの環境から適切なアプローチがなされる必要があります。

そのすべてを考えるのは、自分の能力を超えているので、ここでは国と親、そして子供本人ができる対策を考えます。


<国の対策>
国についてはよく言われる「税と社会保障の一体改革」が必要です。
端的に言えば、富裕層への課税と貧困層への富の再分配。

課税方法は、法人税、所得税、相続税、贈与税、消費税あたりでしょうか。
富の再分配は、児童手当の増額、大学学費の引き下げ等が考えられます。

しかし、現実は逆境。

大学の学費は上がり、医療費・年金給付の増大で国庫は火の車です。
さりとて増税となれば、富裕層は、

「貧困は自己責任。努力してお金稼いで何が悪い!」

と反対するでしょう。

しかし、これまで書いてきたように、子供の貧困は自助努力の範囲を超えている部分が大きいですし、「東大生の世帯年収は約60%が950万円以上」というデータもあります。
家庭の所得格差が子供の学歴、ひいては将来の所得格差へと引き継がれていくことは明白です!

国を動かすには、国民全体に「社会資源をもっと子供に使おう」というムードが醸成される必要があります。
そのためには、問題意識のある人がこのテーマについて発信すること、何より当事者が「苦しい」と声を上げることです。
それによってこの問題に関心を持つ人が増えれば、国全体でもっと議論が深まります。

そして選挙。

政治家は票集めが仕事ですから、投票に行かない層の意見なんか聞きやしません。
「どうせ国は動かない」と政治に無関心になり、投票に行かないと、ますます自分に不都合な社会になりますよ。

若者よ、まずは投票に行こう!(笑)


<親の対策>
貧困状態にある家庭のご両親(シングルマザー、ファザー)は、日夜仕事に家計のやり繰りに子供の世話に、身を粉にしてがんばっていらっしゃると思います。
家計が裕福でないことも重々承知でしょうから、その中でもお子さんには幸せに育って欲しいと願わずにはおれない。
それが親心です。

一般的なアドバイスは書店に溢れる育児書に譲るとして、ここでは一点だけ書きます。

たとえ家庭にお金がなく、忙しかったとしても、ご両親は堂々としていてください。
仕事が低賃金で社会的地位が高くなくても、生きることの価値はみんな等しい。

「これが私の生き方なんだ」

という素直な態度です。

両親が自分の生き方を恥じ、「子供に申し訳ない」なんて考えていると、子供も親の態度を反射し、「生きてることが申し訳ない」気持ちになります。

どんな親でも子供にとってはかけがえのない大切な存在。
そんな親が辛い顔して生きてるのを見るのは子供にとっても辛いのです。


<子供の対策>
今から書くのは、正反対にも思える2つの対策です。
それを実施するのはあくまで子供の自由意志。
たとえ共感しても、親がそれを子供に無理強いするのは厳禁です。

@死ぬ気で勉強して、有名国立大学に入る

所得の格差が子供の世代に連鎖する前段階として、所得に応じた学歴の格差が生じる傾向にあります。

これを逆手に取って、有名国立大学に入ってさえしまえば、子供は貧困を抜け出せる確率が高くなります。

参考までに、出身大学別平均年収ランキングを見ると、上位には一橋、東京、慶応、京都など有名大学がズラリと並んでいます。
これらの大学に入れば、高卒や無名大学を出るよりも高所得の仕事に就ける確率がグッと上がります。

その中でなぜ「国立」大学かといえば、私立より学費が安いのはもちろん、家庭が低所得であれば学費が免除される可能性があるからです。
(僕は公立大学卒業ですが、実家が生活保護を受けていたため、学費免除で大学には一円も払っていません)

大学受験は高校卒業(見込み)であれば誰でも受けることができます。
貧困家庭は塾通いできないハンデこそありますが、参考書は古本屋で揃えられます。
その上に本人の勉強したい意志があれば、裕福な家庭の子を追い越すことが十分可能です。

したがって、大学受験はスポーツや芸術、芸能など多額の資金が必要な分野に比べ、ローコスト・ローリスクで安定したリターンが期待できる投資先だと言えます。

もし自分に、「オレ(わたし)はこの世界で生きていく!」という明確な目標がなければ、一生懸命勉強に打ち込んでみてください。

公立高校(+独学)→有名国立大学(学費免除)→一流企業

というのが、一番現実的な貧困の断ち切り方ではないでしょうか。


A貧困を楽しむ

たとえ貧困から抜け出せるとしても、上記のようなレールに乗った生き方が自分に合っているかどうかは、よく考えてください。

一流企業に努めても、過労死事件の電通のようなことは起こります。
また、発達障害的な特性があったり、学生時代に人との適切な関わり方を学んでおかないと、社会に出てからひどい不適応に陥る場合があります。

それにどんなにやる気を出そうと思っても、「やっぱり自分は勉強が嫌いだぁ!」と叫びたくなる子供もいるでしょう。

それならどうするか…?

「貧困でもいいじゃないか!」と開き直って、楽しく生きる術を探せばいいんです。

街を歩いたり、インターネットを見たりしていると、お金を掛けずに楽しく過ごす術が意外に多いことに気付きます。

・古本屋や図書館に行く
・ウィンドウショッピング
・自転車旅行
・青春18切符
・山登り
・ランニング、筋トレ
・安うま飯屋探し
・ボランティア活動
・無料の講演会  etc

これはどれも自分が今までやってきたことです。
他にも探せばお金がなくても楽しいことはいくらでも溢れているはず。

幸い現代は少子化の影響を受けて、介護・飲食・運送など人手不足の業界はたくさんあります。
選ばず仕事をする気持ちさえあれば、とりあえず生活には困りません。
だから、2,3年働いて1年遊んでまた働いて、みたいな自由度の高い人生を歩める可能性だって開かれています。

レールに乗る人生が合わないと感じる人は、とにかく頭を柔らかくしてください。
人生なんて千差万別・格差上等当たり前で、楽しんだ者勝ちです。
気楽に行きましょう!


<最後に>
ここまでNHKの特集を参考に「子供の貧困」について論じてきました。

「国は高齢者の話ばっかしないで、将来社会を担う若者のことを考えてよね!」

番組に登場した女子高生がこんな発言をしていて、まったくその通りだと共感しました。

一方で多くの高齢者も別に良い暮らしをしているわけではなく、年金が減らされ、医療費が高くなり、どんどん苦しくなっています。

「余裕のない社会は弱者に厳しい」

誰のものか忘れましたが、こんな言葉があります。
今の日本はまさに余裕がないため、若者や高齢者という弱者にとって厳しい国になっています。
この状態を解消するには、社会に生きる誰もが考え、知恵を絞る必要があります。

若者も高齢者も貧困層も富裕層も、みんなが充実した人生を送れる社会のあり方を一緒に考えていただければ幸いです。

長い記事になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございます!

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