小出裕章さんが語る核融合批判 2013年2月2日愛知県小牧市講演・まのび放送局動画と書き出し

まのび放送局さんが2月2日愛知県小牧市で小出裕章さん講演で@核融合について質問し、A講演後小出裕章さんにインタビューされました。

 そのときのやりとりを書き出してくださいました。転載させていただきます。
 それぞれの放送と書き出しにはリンクをつけています。




◆2013.2.2 小出裕章さん講演@小牧★「核融合」部分について書き出しました(中継「まのび放送局」)
  動画 小牧 小出裕章さんの講演会

  書き起こし(書き出し)がアップされています。
    ↓
  「2013.2.2 小出裕章さん講演@小牧『核融合』部分について書き出し」


核融合科学研究所というのが岐阜県の土岐市にあるんですが、この研究所は名前の通り、「核融合」というものの研究をする施設です。

核融合というのはなんなのか?

「原子力発電所」というのはウランが「核分裂」するという物理現象を使っています。
それはどういうものかというとようするに「原爆」です。
ウランが核分裂してエネルギーを放出する。
核分裂という現象は「原爆」と「原子力発電」。

人類は「原爆」と言う爆弾を作ったあとで、今度は「水爆」という爆弾を作った。
「原爆」の100倍1000倍というほどのさらに猛烈な爆弾を人間が作りました。
水爆はどういう原理に基づいているかというと、「核融合」という物理現象を使った。
核融合のエネルギーは現実には太陽で起きている。太陽があれだけ明るく輝いて地球にもちゃんとエネルギーを送ってくれるというそれを支えているのが核融合のエネルギー。

それを地上で使ったというのが「水爆」。

猛烈な爆弾でした。

爆弾のためのエネルギーを兵器ではなくて「人類のために使えないか」、これが「核融合」という研究に現在なっているのです。

つまり、核分裂現象を原子力発電でエネルギーに使ったように、核融合反応をエネルギー源として使えないかということで「核融合研究所」がある。

ずっと長い間その研究を人類は続けてきています。

ただし、私はこの研究は成功しないと思ってる。

大変難しいことで、「地上に太陽をつくりだす」ということであって、猛烈に乗り越えることが難しい壁がいくつもあって、今日まですぐにでもできると学者たちが言ってきたけれどその壁の厚さゆえに、計画がどんどんどんどん先送りになって今世紀の終わりまで、まだ100年くらいあるわけですけど、その間にできると信じてる核融合研究者は1人もいない。

それほど難しいことです。

できないと言う以上に「やるべきでない」と思っています。
なぜか?
核融合というものをやろうとすると「トリチウム」という物質を燃料を使う。
トリチウムは「水素」です。
水素というのは天然に広くあるわけだし水というのは水素と酸素でできている。
私の身体はほとんど水だらけですから水素は山ほどあるけど、天然にある水素は放射能を持ってない水素です。

ただしトリチウムというのは放射能を持った水素。
それを燃料に使うのが「核融合」。
水素というのは閉じ込めることが大変難しい元素で、水素は金属のボンベに入れても、金属のボンベを突き抜けてしまうほどに金属でも何でも突き抜けて出てしまうという、大変閉じ込めることが難しい。
そして環境に出てきてしまえば水になってしまう。

水は人間にとって必須のものですから水素があれば必ず身体に閉じ込んでしまう。
これまでは放射能がない水素だけしか周辺になかったものですから、こうやって人間は生きて来られた。
放射能を持った水素を環境にまき散らすことになれば人間が耐えられるかどうかは大変な問題になるだろうと思う。

核融合をやろうとするなら完ぺきにトリチウムを閉じ込めなければいけないと思うのですが、技術といいうものに完ぺきはない。

100あるものを100閉じ込めることはできない。
95捕まえることはできるかもしれない。
99捕まえることはできるかもしれない。
もっと頑張って99.9捕まえることができるかもしれない。

そういうものが技術なんであって、必ず外に出さなければならないものがでてくる。
今は核融合施設の方は「95%は捕まえることができる」と、それをアイソトープ協会というゴミの専用業者に引き渡すと、質問の方がおっしゃって下さったわけですけど、逆に言うなら「5%は捕まえられません」ということを言っているわけだし、私がもし核融合研究所の研究者だったとすれば、95%といわず、99%にしたい、あるいは99%捕まえたいと思うかもしれないけど、その私にしても完ぺきに捕まえるということはできない。
必ずなにがしか放射能を外に出すことになる。

核融合研究所なんていうのは私から言えば申し訳ないけど要するにちゃちな研究所で、ほんの少ししか使えません、トリチウムにしても。
それが漏れたところでまぁ大したことにはなるとは実は思わないんですけど、でもそういう研究を続けていって、核融合なんてものをほんとにエネルギー源として使うようになったら、それこそ人類破滅になると私は思います。

核融合なんて研究はやるべきでないと思ってます。
核融合研究所の「汚染は少ししか出さないから我慢しろ」と言う主張かもしれないけれど、私は少しの汚染も我慢できない。
研究自身をやめるべきだというのが私の立場です。




◆ 2013.2.2 「まのび放送局」小出裕章さん独占インタビュー★「核融合」部分について書き出しました

     動画 小出裕章さんの独占インタビュー

      「2013.2.2 小出裕章さんインタビュー『核融合』部分について書き出し




…………まのび…………

核融合研究所に行って、危うく騙されそうになったというか、安全なんじゃないかという気持ちになって帰ってきたんです。
安全だとか、原発は危ないけれど(核融合は)爆発を起こさないとか、放射能汚染は微々たるものだとか言われると『そうか』って思っちゃうんですよね。

…………小出さん…………

核融合研究所で使おうとしてる道具は「ちゃちなもの」ですよ。
そこで取り扱う放射能の量なんて、原子力発電に比べて問題にするにも足りないくらいしか使わないわけですから、「もちろん爆発は起きませんし、汚染だってわずかですよ」と言われれば、その通りと私も思います。
でも価値のない行為についてはいかなる被害も受けるべきではないと思いますので、私は核融合自身に反対していますし、核融合研究に反対していますので、どんなに少ない危険であっても、それを安全だという言葉で言うべきではないと思ってます。

…………まのび…………

もう一度、核融合施設がどういうもので、何をしようとしているのか、研究者の人はなんでそれを作りたいのかを教えてください。

…………小出さん…………

核融合というのは地上に太陽を作ろうと、それで未来のエネルギー源にしようという試みです。
私自身が核分裂に夢をかけて人類のエネルギーになると思ったのと同じように、核融合に期待をかけている人たちがいたわけだし、今でもいるのです。
もし核融合が実現できれば、かなり長期間に渡って人類のエネルギーを支えることができると思っているのですね。
ですからそのための研究をしたいという人は日本にもいるし、世界にもいる。
核融合を実現させるための様々なアイデアがあって、いろいろな形で研究が進んでいる。
核融合研究所もその一つのアイデアを何とか実現できないかといって、何とか研究してきているということです。

…………まのび…………

(核融合研究所ができたのは)1980年くらいからですか?

…………小出さん…………

たぶん80年くらいじゃないだと思います。

…………まのび…………(20分くらいから)

そのままストレートにいってしまうと、核融合で発電できて、トリチウムなどの人間が回収できないものを出してしまうことに繋がってしまうことが懸念なのですか?

…………小出さん…………

核融合研究所自身は、「核融合という現象を人類の未来のエネルギー源にしたい」というのが大きな目的の一つだと私は思ってます。
ですから、その研究がうまくいくのではあれば「将来は核融合施設を作って未来のエネルギーにしたい」と彼らは思ってるはずだと思いますが、私はそのことに反対ですので、今現在の核融合研究所は、言葉は悪いけど大変ちゃちな道具しか持っていないし、核融合という学問研究自身が未だに基礎的なことしかできないという状況にあります。
核融合研究所が動いて、膨大な放射能が環境に出てくるであるとか、周辺の人が大きなリスクを受けるという風には、私は思いません。

思わないけれど、核融合を人類の未来のエネルギー源にするということ自身には反対ですので、いかなるリスクも引き受けるべきではないと思いますし、むしろ、リスクを与える核融合研究所の方が「大したことない」とか「安全だ」とか、そういう説明の仕方をするのであれば間違いだと思います。

…………まのび…………

実験施設に使われているステンレスの囲いやコンクリートなどが『放射化』することについて、研究所の方は『30年ほどでクリアランスレベルは下回るからリサイクルできる』と。
クリアランスレベルは安全と言えるものなのですか?

…………小出さん…………

基礎的に分かっていただきたいのは、被ばくというのはどんなに低いレベルでも危険がある。
被ばくの量が少ないから安全だ、安心だ、大丈夫だということはまず間違えてる。
被ばくに関してはそういう言葉を使ってはいけないんです。
被ばくはどれだけの危険があるというきちっと定量的に言うべきものだと思います。

では、そのクリアランスレベルというのはどうやってできたか?
今、日本には原子力発電所がたくさんある。
それは機械ですのでいずれ動かなくなる。
動かなくなった時には原子力発電所自体が放射能で汚れたゴミになるんですね。
猛烈に汚れてるところもあるし、汚染の少ないところもあるけれど、一つの原子力発電所を解体しようとすると、60万立方メートル分のゴミが出ると言っているんです。
建物から何もかも潰すわけですね。
そのゴミを全部「放射能で汚れたゴミ」として管理しようとすると大変なことになってしまう。
お金もかかってしまうので、何とか負担を少なくしたいと思ったんです。

じゃ、どうやったらできるかというと「猛烈に汚染してるもの」「そのまわりのちょっと汚染してるもの」「またそのまわりのちょっと汚染が少ないもの」「またそのまわりのちょっと汚染が少ないもの」というように順番に仕分けをしていく。
そして、猛烈に汚染のあるものは野放しにすることはできないし、厳重にどこかに埋めようというのが今現在の案なんですけど、それぞれの汚染レベルに従って仕分けをしていく。
そして一番汚染の少ないものは野放しにしようと。
「放射能の管理から手を離そう」ということにした。
それが「クリアランス」ということなのです。

じゃ、どこのレベルでそれを決めるかというと、たとえば原子力発電所は基本的には鉄とコンクリートの塊です。
それを解体すれば鉄材とコンクリートのクズが出てくるわけですね。
野放しにすればどうなるかというと、クズ鉄屋さんが買って行くわけです。
買って行ったくず鉄をどうするかというと、もう一度溶かして別の製品にして売る訳ですね。
たとえば鉄と言えば、鍋とかフライパン。
フライパンで料理をすると薄くなっていく、要するに鉄が料理と一緒に減ってっているわけですよ。
そうやって原子力発電所を解体してクリアランスされて出てきた鉄材でフライパンができて、それで料理を作って、人々がその料理を食べるとすると被ばくするわけですね。
そのときの被ばくの量を計算する、そして1年間で10マイクロシーベルトを超えないということが計算で分かるなら野放しにしていいというのがクリアランスということなんです。


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