世界一厳しい携帯電話マナー〜「携帯通話OK車両」は可能か?

 けさの新聞に、「携帯電話が使える専用車両を設けるべき」という投稿が出ていた。ジャーナリスト・菘あつこ氏の問題提起。「ヨーロッパでもアメリカでもアジアでも、電車やバスといった公共交通機関での携帯電話通話は特に問題にされず、自然に行われている」のだから、(日本でも)効率的に通話するニーズがあるなら、「<女性専用車両>のように、<携帯電話OK車両>」をつくるのも一計かもしれない、と。

 確かに、ニューヨークでもワシントンでもサンフランシスコでも、シンガポールでもバンコクでも、乗客はバスや電車内で普通に携帯電話で話していた。アメリカ国内線では、ドアクローズまでの間なら座席で携帯電話で話すのだって普通だ。人が大勢いる場所での通話がはばかられるという点でのマナーの厳しさは、言われるように日本は世界一で、レストランや喫茶店でいちいち席を立たなければ話してはいけないというのは、日本くらいではないだろうか。

 菘氏が言うように、それは多分に空気の問題。電車内や店内など、同じ空間にいて同じ空気を共有していながら、電波を通じて他者とつながり、その場の空気を吸っていないことがあからさまに見えることに、不快感を覚える人が多いのだろう。ありていに言えば、日本社会独特のムラ社会気質、同じ場所なのに同じ空気を吸っていないオマエ(携帯で通話する人)は気に入らないぜ、ということなのだろう。

 東京で電車を日常の移動の足にしていると、電車内で携帯電話が鳴ることは多いし、そのたびに保留にして下車してからコールバックするのは、ひどく面倒だ。電話で済む程度の用事なら、電車内で移動中に済ませてしまうことができれば、どんなに効率的だろう、と思う。おそらく、働く人はみな同じ思いだろう。であれば、「携帯電話OK車両」の設定は、一定の合理性があるように思える。

 ただ、気になることが二つある。一つ目は、「電話OK車両」に混雑が集中しないか。二つ目は、「OK車両」と「禁止車両」の区別がつきづらく、「禁止車両」で堂々と携帯で通話するような乗客が現れて、苦情続出ということにならないだろうか。

 日本で携帯電話が普及し始めたのは1990年代の半ばだ。その頃、電車内だろうと喫茶店だろうとあたり構わず傍若無人にしゃべりまくるヤカラ(そういうヤツは例外なく、オレは仕事ができて忙しくてカッコイイヤツという勘違いオーラをプンプン出していた)が続出し、そういう迷惑野郎を追い出すべく長い時間をかけて今のマナーが定着した経緯がある。

 携帯電話で通話ができない場所が多いのは不便、というのは確かにそうだろうが、「携帯OK車両」のような形で定着したマナーを変えてゆくのは、そう簡単なことではないだろうな、という気がする。






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