大荒れFIFA総会…爆破予告に女性乱入!不穏な空気の中、会長選

【チューリヒ(スイス)29日】国際サッカー連盟(FIFA)は当地で総会を開いた。汚職事件の激震に見舞われた中、爆破予告があり、全員が会議場から一時退場。安全が確認されたが、不穏な空気が漂った。その後行われた会長選挙は、現職のゼップ・ブラッター会長(79)=スイス、副会長のアリ・フセイン王子(39)=ヨルダン=とも1回目の投票で3分の2以上の票を獲得できず、過半数で当選が決まる2回目を行うことになった。

 FIFA総会の会議場から加盟209協会の代表者たちが、青ざめた顔で出てきた。

 約1時間半の昼食休憩でのこと。会場に爆弾を仕掛けたとの予告があり、全員が会場から一時退場した。再開された議事の冒頭でFIFAのバルク事務局長は「匿名の脅迫があり、地元当局が大事を取って会場を捜索した。安全が確認されたので議事を進行する」と説明した。

 27日に現職の副会長ら14人が米司法省に起訴された。24年間で総額1億5000万ドル(約185億円)以上の賄賂が、FIFAの役員や関連団体に渡ったとされる。

 前代未聞のスキャンダルに世界から厳しい目が向けられる中、総会会場付近は2022年W杯を開催するカタールの出稼ぎ労働者の人権保護をFIFAに求めるデモが繰り広げられるなど、騒然とした雰囲気。会議冒頭、ブラッター会長が演説している最中に女性が「FIFAにレッドカードを」などと叫んで会場に侵入し、警備員に連れ出される一幕もあった。

 それでも、ブラッター会長は「不正を行っているのはFIFAではなく、数人の個人。世界では人口が最大の中国より多い16億人が直接的、間接的にこのスポーツに関わっている。全員を監視することはできない」と従来の弁明を強調。汚職まみれの組織を浄化する決意の言葉はなかった。

 総会では日本協会・田嶋幸三副会長のFIFA理事就任を正式に承認。その後、4年ごとに実施される会長選挙は、209の加盟協会が1票ずつ持って投票。現職のブラッター氏、副会長のアリ王子とも3分の2を上回る票を獲得できず、2回目の投票が行われることになった。

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