富山・交番襲撃 発砲した映像は流すべきだったか

 富山市の交番で警察官が刺殺されて拳銃を奪われ、近くの小学校で警備員が撃たれ死亡した事件。小学校はようやく授業を再開できたわね。子供は同級生や担任の先生の顔を見ると安心するもの。これからは児童の心のケアが大切ね。再開初日は不安を抱えた様子の六十四人がスクールカウンセラーに心のケアを受けたとのこと。カウンセラーには、子供たちをよく知る先生が児童の不安や恐怖を受け止め安心させることができるよう、先生たちを支えて欲しい。

 十七年前に起きた大阪の池田小学校の事件では、八人もの子供の命が奪われ、この小学校に通う子供たちへの取材が殺到した「メディアスクラム」が大問題になった。今回は小学生への取材は自粛されているようだけど、容疑者が立膝で銃を構えて二発発砲し、その後走り出す映像がテレビで何回も繰り返し流されたのにはボク、一瞬言葉を失ったわ。シャツが直前に交番でもみ合った警部補の返り血で真っ赤に染まっていた。当該校の子供たちがこの映像を見たら、どんなに脅え心痛めることか。毎朝挨拶を交わしていた警備員さんが殺されたのよ。

 ネット社会で誰もがスマホから簡単に映像を投稿し視聴できるような時代になり、送る側の心理的ハードルが下がっているのかもしれない。

 ボクは以前、BPO(放送倫理・番組向上機構)の委員を務めていたの。NY同時多発テロで世界貿易センタービルが倒壊する映像を、アメリカでは各局がほどなくして静止画像に切り替えたのに、日本では長く流し続けていた。九〇年代に北欧の視察をした時、大人気だという日本アニメをテレビで観たんだけど、暴力シーンが削ってあったの。欧米では子供を「守る」姿勢が徹底しているのね。

 報道の自由は守られるべき。でも何より守られなくてはいけないのは、子供たちよ。メディアは心しなくてはね。

最近の画像付き記事