コンピュータ対将棋棋士

先週、コンピュータの将棋プログラム対米長永世棋聖との対戦の本番が開催された。

結果だけみれば、将棋プログラム「ボンクラーズ」の勝利であったようだが、中盤80手目あたりで米長永世棋聖がミスをした結果、ボンクラーズが勝利の道筋を見つけて勝利に至ったようである。

詳しい解説は週刊ASCIIのページに書いてある。

週アスPlus
「電王戦観戦記 ほかではあまり語られない舞台裏」
http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/072/72605/

さて、ここに、ボンクラーズのスペックが書かれている。要約すると
・Xeon X5680(6コア/3.33GHz):Intelによると最大消費電力 130W
・1サーバにCPUが2個
・サーバは6台
ここで、このサーバのスペックは人間相当とするには、過大なのか、それとも過小なのかを推敲してみたい。
つまり、サーバが6台になったのは、単に将棋会館の許容量が2800Wだったということらしいので、このサーバ台数が人間1人分として妥当なのかどうかを考えたい。

それで、CPUは全部で2 x 6 = 12で最大W数は、130 x 12 = 1560W。発熱量に換算すると6000KJ/hくらいになる。
持ち時間3時間の対戦中自分の持ち時間だけにCPUがフル回転で動作していたとして、18000KJくらいの熱量を発生させている。人が1日に摂取しているカロリーは、身長・体重によっても変わるが2000〜3000Kcal(3000だとかなり体重がある人)。仮に3000KcalとしてJに換算すると3000 x 4.2 = 12600KJ。
これは1日分なので、対戦時間6時間(持ち時間の2倍:少なくとも棋士は相手の時間も考えている)として1日の4分の1なので
12600÷4 = 3150KJ。
こう考えるとボンクラーズが消費したエネルギーは人間の5〜6倍は使っていたことになる。であるならば、コンピュータが人間に勝利したといっても、大量に計算できるコンピュータが沢山あれば、当たり前の話であり、コンピュータが勝ったといってもまだ人間の思考能力には追いついていないということになる。
上の計算でいくと、CPUの性能が上がって、2CPU(=260W)くらいで人間に勝つようになれば、これはかなりレベルが高くなったということになる。但し、上の計算では、コンピュータはCPUしかないとして計算しているし、人間の消費カロリーがどのくらいなのかは概算でしかない。

ぜひ、日本将棋連盟にて、科学的な計算に基づいて人間対コンピュータでやる場合のコンピュータのスペックの上限を決めていただきたい。そうでなければ、現在のコンピュータの能力を考えれば、数10台のサーバと通信できる環境を用意すれば、プロ棋士以上の読みができ、コンピュータが殆ど勝ってしまうことになるでしょう。

そして、コンピュータの能力が格段によくなったら、誰もコンピュータとトップ争いをしようとは思わなくなる。それは重量上げの選手がフォークリフトと対戦しないのと同じことだ。コンピュータもECOサーバの時代である。消費エネルギーとしてイーブンな状況で対戦してもらいたいものだ。

日本将棋連盟
http://www.shogi.or.jp/

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