長谷川辰雄 その3



青森県大鰐蔵館の長谷川辰雄さんの3寸こけしです。胴体下部背面に、辰雄と細い字で署名があります。造り付けで、余りはっきり写っていないかもしれませんが、明確に首があります。
このブログの今晃その16の4寸朝日菊模様のこけしをご覧ください。こちらはキナキナ風の嵌め込みですが、形態的には非常によく似ています。私の手元には、菊模様のない黄胴の轆轤模様だけの4寸、嵌め込みと造り付けもありますが、その造り付けによく似ています。轆轤模様の色の配置も同じです。以前に描いた三上文三型を、後に本人名義で出したのでしょうか。辰雄さんが木地描彩とも本人名義のこけしを出したのは昭和10年頃からということですから、これもそうなのでしょうが、本人名義のこけしが一様に淋しい表情であるのに対し、このこけしは、それほど寂しさや弱さを感じさせません。昭和10年代初めのこけしだからでしょうか。それとも、文蔵を意識したこけしだからでしょうか。なかなか魅力にあふれたこけしのように思えます。胴の轆轤模様は、上から細い赤、太い赤、細い紫、太い紫、太い緑、細い緑、細い緑、胴中央に、細い紫、太い紫、細いあか、太い赤、細い赤、太い紫、細い紫、胴下部に、細い緑、細い緑、太い緑、太い紫、細い紫、太い赤の順です。これも、今さんの細身の文蔵型4寸と全く同様です。

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